病気体験談～耳下腺腫瘍②「良性・・・でも悪性？」

耳下腺腫瘍は

3度目の手術を受け、

また再発し、

4度目の手術を受けるために

地元の医科大学に入院しましたが、

この時ばかりは

手術せずに退院。

そのわけは・・・

忘れもしない、

耳鼻科の教授のひとこと。

「どうなっても構わないよね？」

つまりは、

手術することによって

顔面神経を傷つけてまで手術しないと

腫瘍は取れない。

顔面神経を傷つけるということは

顔に麻痺が残るということ・・・

そのことを、

大した説明もせずに軽く言い放った教授。

それに加え、

その手術に対して自信のない、

担当ドクターがひとこと。

「良性だから

無理して取らなくてもよいけど

どうする？」

そしたら、手術はしません。

そうでしょ？

心のない教授に

きちんとフォロー出来ないドクターに

任せられない。

別に今、手術しなくても

死ぬわけではないのなら

無理して採る必要はないでしょう。

そうして、何もせず退院しました。

ところが、

腫瘍はどんどん大きくなる。

髪の毛で隠していましたが、

目立つようになりました。

ある日、仕事で取引のある

とある病院へ行った時のこと。

そこのドクターが、

私の腫瘍を見つけて

「どうしたの」と聞かれたので説明したところ、

「あの医大はだめだよ」

「いい病院を紹介するから

そこへ行ってみたら」

そう言って、

ある病院の紹介状を書いていただきました。

（それもタダで！）

さっそく、

その紹介状の病院へ行ってみました。

そこは

MRIやCTもない病院でしたが

手術は行っている、外科病院でした。

ドクターは私の腫瘍を検査して

きちんと説明してくれました。

「あなたの腫瘍は命に関わらないけど

再発を繰り返して大きくなるので、

悪性と同じだよ。」

「再発しないためには、

腫瘍を根から採らないとダメだけど

それは顔面神経ごと採ることになるよ」

「顔面神経を採ったところには

足の神経を移植するようにするから」

などなど

詳しく、そして優しく

説明されました。

前回の医大教授とは全然違う！！

後遺症はかなり残るけど

このまま放置すれば

腫瘍はどんどん大きくなる・・・

ついに手術を決意しました。

25歳の夏です。

会社を1か月以上休んで手術を受けました。

手術は13時間に及ぶ大手術でした。

＊こちらが、当時の診断・手術の内容

↓↓↓

耳下腺腫瘍　左耳下腺再発癌

皮膚を含め左耳下腺全摘

顔面神経再建術

転移腫瘍　多結節性　皮膚に固着

（こちらの診断書と組織検査の結果は、

5度目の再発の時に取り寄せました。）

当時聞いた内容で説明すると、

・顔の腫瘍を、顔面神経ごと取り除く。

（最近知りましたが、耳下腺も全て取り除いていたらしい）

・顔の皮膚は、お腹から移植

・顔面神経の再建には、左足の神経を移植

いくら死に至る癌ではないとはいえ、

ものすごい大手術をうけました・・・

術後もかなり大変でした。

1週間は起きてはだめ。

移植した皮膚がきちんとくっつくまで

同じ向きで寝なくてはなりません。

1週間経ってやっと動けるようになりましたが、

時間が経つにつれ、

後遺症が出てきました。

まず、顔面に移植するために抜いた

左足の神経。

その影響か？

左足がビリビリと痺れる感覚があります。

そして移植した顔には、

左半分に麻痺が出ているのがよく分かりました。

飲み物をのむと、口からこぼれる

何より、

きちんと笑えなくなった・・・

笑うと、左側がきちんと動いていないのが

よく分かるのです。

特に写真を撮ったのを見たら本当によく分かる。

顔が・・・引きつっている。

ある程度の後遺症は覚悟していましたが、

やはり、辛かったです。

写真撮るのが本当に嫌になりました。

しかし、

この時手術しなければ

本当に大変なことになっていたのかもしれません。

あの時医大で手術していたら、

同等のリスクはあったどころか、

神経移植をするほどのフォローは

なかったかも。

むしろ、

神経傷つけて終わりだったかも・・・？

そう考えたら、

小さい病院であっても、

最善な方法を考えて手術してもらえて

今は本当に良かったと思います。

取引先のドクターに紹介してもらえたこと

今でも感謝してます。